初心者のためのライティング:「文章の型」を意識してライティング力を向上

こんにちは、とまと(@Tomato_freeLife)です。

このブログでは、ライター×ブロガーのノウハウを紹介しています。

新人・読者さん

原稿がなかなか進みません…。どうしたらよいでしょう。

とまと

文章の型を意識すれば、迷うことが少なくなります。
今回は初心者に知ってほしいライティングのステップと、文章の型を説明します。

この記事は以下の方におすすめ

ライティング初心者の方

原稿がなかなか進まない

ブログを書くのに時間がかかる

初心者は 書き始めるのに迷うことがあるでしょう。

迷いなく書き進めるためには、「型」を理解する必要があります。

型を意識すれば、迷いなく文章を書き進めることができます。

目次

ライティングの手順

型を説明する前に、どのような手順でライティングするのかを説明します。

僕の場合は、以下の手順でライティングしています。

STEP
部品を集める
STEP
型に当てはめる
STEP
推敲する
STEP
校正する

部品を集める

何もないところから、文章を書くことはできません。文章には部品(素材)が必要なのです。部品は、取材や資料を調べたりすることで手に入れます。

部品には、テーマ(主題)ロジック(論理展開)の大きく二種類があります。

テーマとは、「言いたいことは何か」「何を伝えるための文章か」ということです。

その文書の目的に当たるものです。著者の主張です。ライティングではテーマを決めることが最も重要です。

そして、

ロジックとは「テーマを説明する骨格」のことです。

テーマとロジックが、文章を構成する部品だと考えてください。具体例を挙げると、以下のような感じです。

例文

【テーマ】

文章にはテーマとロジックが重要である。

【ロジック】

テーマがないと文章に筋が通らない、ロジックがないとテーマの説得力が出ないからである。

型に当てはめる

文章にはいろいろな型がありますね。

小説や演劇、映画などのストーリーでは「起承転結」、科学分野では「IMRaD」が使われます。

そしてWebライティングやビジネスではPREP法が注目されています。この記事では、PREP法を説明します。

PREP法は「結論→理由→具体例→結論」の流れで構成する、先に結論を述べるスタイルです。

Webでは、興味がない記事は読まれません。そのため、結論を先に述べるPREP法は、Webに適した型だと考えられています。

PREP法は以下の4つの要素から成り立ちます。

PREP法

Point :ポイント(結論/主張)

Reason :理由(結論・主張に至った理由)

Example:例示(理由を説明するためのデータ・根拠や事例)

Point :ポイント(結論/主張/まとめ)

先述したテーマがPointに、ロジックがReasonとExampleに対応しています。

PREP法で書いた例文を挙げると、以下のような感じです。

例文

【Point】

Web記事はPREP法で書くべきである。

【Reason】

なぜなら、Webでは興味のない記事はまず読まれないからです。そのため、最も惹きつける結論を最初に記載するPREP法がWeb記事には適してる。

【Example】

実際にPREP法で書かれた記事の完読率が高いという調査結果もある。

【Point】

よってWeb記事はPREP法で書くべきである。

推敲する

文章の良し悪しは「1.部品を集める」「2.型に当てはめる」で8割決まりますが、9~10割の完成度に持っていく作業が推敲です。推敲して、文章を洗練させていきます。

なお、推敲については以下の記事でも取り挙げました。

推敲は「意味のわかりやすさ」、「読みやすさ・語呂の良さ」などの様々な視点から検討します。事例を紹介します。

意味の分かりやすさ

例文

【改善前】太郎くんはバイトが長引いたため待ち合わせに遅刻しそうだと俊夫くんにLINEをした。

【改善後】太郎くんは俊夫くんにLINEをした。バイトが長引いたため待ち合わせに遅刻しそうだからだ。

主語と述語が離れていると、意味を取りづらい文章になりますね。改善例では述語を移動させて、2文に分けました。

例文

【改善前】太郎くんは「今日カラオケにいこう」と言ったので駅前で待っていた。

【改善後】太郎くんは「今日カラオケにいこう」と言ったので、私は駅前で待っていた。

駅前で待っていたのは誰でしょう?曖昧な場合には主語を補ってみましょう。

例文

【改善前】最も重要なことは慎重さであるが、よく考えてみると慎重さだけでなく、積極性も必要であり、そうなれば、度胸や器量も要だと言えるかもしれない。
【改善後】最も重要なことは慎重さである。しかし、よく考えてみると慎重さだけでなく、積極性も必要だろう。そうなれば、度胸や器量も要だと言えるかもしれない。

一文が長いと、とたんに理解しにくい文章になります。適度に文章を切って接続詞でつなぎましょう。

例文

【改善前】赤いケーブルとマウスを購入した

【改善後】マウスと赤いケーブルを購入した

改善前の文章では「ケーブルとマウスの両方が赤い」「ケーブルだけが赤い」に2通りの解釈ができてしまいます。

例文

【改善前】3日前に公園で失くした財布が交番に届けられた。

【改善後】公園で3日前に失くした財布が交番に届けられた。

改善前の文章では「3日前に失くした」「3日前に交番に届けられた」に2通りの解釈ができてしまいます。

読みやすさ・語呂の良さ

例文

【改善前】私の母親の友人の勤め先は大手飲料メーカーです。

【改善後】私の母親の友人は大手飲料メーカーに勤めています。

「の」が続いているため、まどろっこしい印象を持ちます。

例文

【改善前】夏休みは祖母の家に行きました。海で遊びました。そして、スイカ割りをしました。夜は花火をしました。

【改善後】夏休みは祖母の家に行き、海で遊びました。その後、スイカ割りをして、夜には花火をしました。

この文章では「~ました」が続いていて、まどろっこしい印象を持ちます。

例文

【改善前】クライアントにメールを送信。内容はパンフレットの誤植の件の謝罪。現状の対処法と今後の再発防止策を含む。

【改善後】クライアントにメールを送信した。内容はパンフレットの誤植の件の謝罪。メールには、現状の対処法と今後の再発防止策を含めている。

体言止めが続くため、ぶっきらぼうな印象を与える文章になっています。体現止めの割合を減らし、文体を調整しました。

例文

【改善前】ライス及びパン又はスパゲティ

【改善後】ライスおよびパンまたはスパゲティ

開く・閉じるのどちらがよいか。「及び」や「又は」は開いたほうがよい。

【誤】~と言うXX、~と云うXX
【正】~というXX
「言う」という意味が薄い場合には開く
【誤】及び
【正】および
基本的には開く。ただし、法文などを引用する場合は、原典記載を優先する。
【誤】又は
【正】または
基本的には開く。ただし、法文などを引用する場合は、原典記載を優先する。

校正

校正は誤植を失くすために必須の工程です。

なお、校正については以下の記事でも取り挙げました。

校正では「内容の誤り」、「文法ミス」、「用語の不統一」を確認します。

内容の誤り

数的データは、誤植の原因の宝庫です。校正での重要なチェック内容の一つです。

例文

1928年に輸入されたビンテージワイン ⇒年数は合っている?

5年ぶりにメガホンを取った映画監督 ⇒5年ぶりは正しい?

平均年齢100歳のバンドグループ ⇒平均年齢100歳。計算は合っている?

最上表現も同様に、必ず事実確認をしましょう。

例文

日本で「唯一」の博物館です。 ⇒唯一って本当?

世界初の取り組み ⇒世界初って本当?

業界トップの売上を誇る企業 ⇒業界トップって本当?

固有名詞の誤り

固有名詞の誤りは、クレームに繋がります。必ずチェックしましょう。

参考にしたHPの記載に誤りがあることもありますので、かならず複数を確認しましょう。

渡辺さん/渡邊さん/渡邉さん

〇×パブリケーションズ/〇×パブリッシング

日本公衆衛生学会/日本公衆衛生協会

用語の不統一

同音・同義の語句に異なる文字表記が付されていることを表記ゆれ(用語の不統一)といいます。

表記ゆれは拙い印象を与えるため、可能なかぎり用語を統一させます。

匂い/臭い/ニオイ

引っ越し/引越し

ひと/人/ヒト

ねこ/猫/ネコ

どの用語に統一すればよいか迷う場合もあるでしょう。

そのような場合には、記者ハンドブックや用事用語集を活用しましょう。新聞で用いられている用語辞典です。

まとめ

今回は、初心者がライティングする上で、必要なステップを紹介しました。

この手順に沿ってライティングを続けると、上達すると思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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とまと
ブログを書くことが好きな副業ライターです。副業ライターで、これまで20冊著書を出版してきました。普段は、本業の出版社で働きつつ、自分のペースで副業ライターをしています。

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